世にも奇妙な物語データベース

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通いの軍隊

放送回 2016 春の特別編
キャスト 西島秀俊
脚本・原作 筒井康隆「通いの軍隊」

世界的な納豆ブームを受け、「ニュー・イバラキ」が日本からの独立を宣言。政府軍との戦いが続けられていた。
そんな中、世の中には兵隊になることを志願する人々が多くなっていた。

サラリーマンの前島啓一郎(西島秀俊)は、勤務する会社が納品したライフルに不具合があったと上司に言われる。
「担当者の鬼頭さんに話は通してあるから」と政府軍にお詫びに行く様に命じられ、「ニュー・イバラキ」に行く事になった。

帰宅後「弾が飛んでくるかもな」などと前島は妻・唯(中村優子)に冗談を言っている中、
会社から軍のキャンプに行くためか、迷彩服や拳銃などが届けられてきた。
翌朝、迷彩服に着替え、妻の弁当を持参し、ハンカチの如く拳銃を装備し、
まるで遠足でも行くかのように、前島は電車で戦地に出かけていった。

電車を待つホームでは、同じく迷彩服を着た人々が並んで電車を待っていた。
前に並んだ男性が読んでいる新聞には「通勤タイプの兵隊」の募集記事。
昨今ではこのタイプの兵士が増えているらしい。「月給120万円~、完全週休2日」という高待遇に前島は惹かれる。

「ニュー・イバラキ」の政府キャンプで、鬼頭に平身低頭で詫びる。
しかし怒り心頭の鬼頭は、前島に「死亡した兵士の穴埋めのため、戦場に出ろ」と頭ごなしに命令。
前島は上司と相談し、しばらくは兵士として働くこととなった。

慣れない肉体労働で疲労困憊となる中、
退職して「通勤タイプの兵隊」に志願した、かつての同僚・森内(マギー)に偶然出会う。
会社員と同じく9時-17時の勤務であり、完全週休二日制。
和気あいあいとした環境、更には国からも給与が支給されるという待遇。
こんな状況の中、前島は通勤タイプの兵隊を「いいかもな」と思うようになる。

次の日、駅で電車を待っている時に、知人が戦死していたことを聞き、動揺する前島。
更に、敵に襲われる兵隊を見かけたことから、やはりそこは戦地なのだと思い知る。
だが、負傷した兵士を偶然救い、その兵士の銃で「ごっ、ごめんなさいっ!」と侵入者を撃墜したことから、前島は表彰される。
帰宅すれば唯が作る豪華な手料理が待っている。
給料も増え、いつしか新しい家を買う話まで出る様になっていた。

前島は、森内に「最前線に行こう」と強引に誘われ、「ま、いっか」と参加してしまう。
そこでも銃を片手に奮闘し、森内とのコンビで戦果を着実に上げて行く。
お互いの顔に墨を塗り、落とし穴に敵を落として写真を撮り、
ヘリをミサイルで撃墜して調子に乗る2人。
今夜の夜勤担当の森内が「夜勤は敵襲も無いし、楽だ」と笑う中、
突然敵兵に狙撃され、前島は敵兵に取り囲まれてしまう。
怯える前島は、必死に訴えた。
「俺は兵士じゃない。会社の命令で来ているだけなんだ」
銃口を向けられ、死を覚悟する中、就業の鐘が鳴る。すると、敵兵も帰っていくのだった。
彼らも「通いの軍隊」だった様だ。

負傷した森内を支えながら帰還し、前島は森内の代わりに夜勤を行うことになる。
見回りの最中、誰かが陣地に侵入したので身構えると、来たのは唯だった。
彼女が差しいれに持ってきた弁当を、ピクニックの様に並んで食べる2人。
遠くに見える戦火を、唯は「きれい・・・」と言った。
そこで彼女は「私、赤ちゃんできたみたい」と安産祈願の御守りを見せた。
前島は、「凄く嬉しい・・・」と言いつつも、疲れている様子を唯に指摘される。
諦めていたと言う唯は、母親となれることを喜んでいた。
「俺、頑張るから」と言い、前島は妻に見送られ、見回りに向かう。
妊婦の唯も追おうとしたが、前島は「危ないからそこを動かないで」と制止。

直後、流星の様に砲弾が降り注いだ。唯がいた所へ。
前島は慌てて向かい、唯の名を叫ぶが、そこに唯の姿はなく、
千切れた服の切れ端と、血の付いた安産祈願のお守りだけが残っていた。
前島が泣きながらそのお守りを握りしめ、振り返ると、次の砲弾が目前に迫っていた・・・。暗転。

コメントまとめ

身近な人物が戦死するという状況も、幸せの絶頂だったのにいきなり全てが失われてしまうという状況も、今では考えられないけど、戦争があっていた頃は普通だったんだと思うと、とても悲しい。考えさせられる作品でした

/

原作があるからなんとも言えんけど、西島さんが奇妙側なのか、常人側なのかわからなくてピンとこなかったな…
戦争とか死が身近にあって全く動じないのか慌てふためくのかどっちかに振り切ってほしかったな

エキストラ多い!タモリさん混ぜろ!

女性と一緒のロッカー!?

自分の日常の中に戦争が忍び寄っているのに、《通勤制》っていう馴染みの制度を用いることで危険な仕事であることを意識させない。日常と戦場の往復の中で感覚が麻痺して、戦場にいること=いつ死ぬか分からないことを忘れてしまう。みんな大丈夫だと思ってるからきっと大丈夫、って雰囲気に飲まれて正常な判断が出来ていない登場人物たちにゾッとする。
西嶋さんは最初は後方支援の任についていたが、ふとしたきっかけで前線に入ることになる。前線に入ってなお、戦場の敵兵士に対して「あくまでも自分は出向だから兵士じゃない(だから殺さないで)」と言う。戦場においては敵からしたら、味方以外は全て敵。
法改正もされ、将来的に徴兵されることは絶対にないとは言えない社会の中で平和ボケしてる自分と、奇妙な世界の住人達、どこが違うのだろう。

意外と主人公狂ったという描写なかったな

「23分間の奇跡」とか、この作品とか、社会に訴えかけるような作品がたまに出るから面白い。

プロローグ
タモリ「ところであなたは職業を選ぶ時に何を基準にしますか?仕事の内容?労働時間?人間関係?私の場合はやはり給料ですかね・・・。」
タモリ、隣のサラリーマンの新聞を覗き見る。
タモリ「いいのがありました。」

今回は、これが一番良かったと思います。

原作より怖い

奥さんがちょっと期待を込めて「ね、戦争ってどんな感じ?」と聞くシーンでゾクゾクしました。奇妙だなあ。

何気に一番こわかったな……。戦争や死が身近になった世界は奇妙そのものなのに、それが物語の中の誰にも認知されてない気持ち悪さ。そして何より、身近な戦争というのが現実から完全にかけ離れたモチーフか、って聞かれたらそうではないわけで。あー、こわい。

そもそもこの話の中の戦争と、現実世界の戦争の定義が違うからか、違和感を覚えます。死の価値観も違う様ですし、現実とかけ離れすぎていて奇妙でしたが、煮え切らない作品でした。

奥さんが「ハンカチ持った?」みたいな感覚で「銃持った?」って聞いてくるあたり、もう奇妙な世界

戦争が軽々しく扱われているところに恐怖を感じた。
ぶった切りの終わり方なのは残念だが

日常と非日常を織り交ぜる世にも奇妙な物語にぴったりなテーマだった。戦場の最前線にいながら、定時で終わってお疲れ様ってのが緊張と緩和の最たるもので面白かったが、オチもあれでは煮え切らない。

戦争モノで不条理エンドは「戦場にかける橋」や「Uボート」でもお馴染みだけど、
これは不条理を通り越して説明不足すぎるんじゃ。
ストーリーの構成が雑。

戦争が軽く扱われている世界観とかの風刺が分からない人が多いなあ
でも、それだけ現実世界の戦争の重みを分かっている人が多いということだし、決してそれが悪いことじゃないんだよな

戦場=会社みたいな軽い世界観で話を進めるけど
現代人が思っている以上に戦場が惨いってことを最後に表現したって感じか
そう考えるとブラックで面白いけどそれなら同僚が撃たれた時点でもっとあたふたした方がわかりやすかったかも

昔の戦争もこんな感じだったんだろうなぁ。
>日常と非日常を織り交ぜる
これ大好き

確かに給料はいいし動き回れるから楽しいし血が騒ぐし良い仕事かもしれない。ただし、自分や大切な人の命の保証は一切ない。それが戦争だ。

と、言われた気がした話。
あと50年後ぐらいには戦争体験者も亡くなり、人々の感覚がこうなりそうだから警告としてこういう話は作るべきだなー。

本人会社帰る気はさらさらなかったかなあ?これだけの成果をあげれば許してもらえただろうに

安っぽい脚本と演技だったなぁ。戦争ってこんな軽薄なんだな

今再放送見てるけど、夜勤中に奥さんが現れた時、嫌な予感がした。

成り行きにただ流されたり、軽い気持ちだったり、単なる日常の業務として捉えたり。
疑問も恐怖も持たぬまま戦争に突入し、破滅して行く人々の姿。
戦中育ちの筒井康隆氏ならではの作品。

原作は、爆殺されそうになるけど、その敵も自分の同類だと分かるシーンで終わっている。

対するこのドラマでは、主人公が妻もろとも殺されるラストにした他、戦場で成果を挙げたり、隣人達が気軽に従軍したり、死を軽んじたりするシーンを入れることで、よりテーマをストレートに、内容をブラックにしている。

放送後、批判が殺到したらしいけど、制作者もそれを狙っていたではないかと思う。

近年、出色の意欲作です。

本当にいい奥さんだ。

この作品は戦争を軽々しく描いてるんじゃなくて、現代の人の戦争に対する考え方が軽々しいことを皮肉を交えて描きたかったんだと思う。

また筒井康隆なのかよ!!!笑

あれだけイイ感じに楽しそうに幸せそうに話が進みながらも結局最後はアレか

放送後に批判殺到って、
こういう残酷だったり警告じみた話をすぐ「不謹慎」って放送やめさせようとするから面白くない話ばかりになるし、逆にどういう事が「残酷」レベルなのか基準が分からん人が増えるんじゃないのか?

最後が・・・。

♪聖母たちのララバイ♪のサビを思い出しました。

納豆か…長い間人間をやっておるが納豆程賛否が別れる物はない。儂の元旦那は納豆が嫌いで其処から離婚騒動に発展したぞい。あんな分からず屋で好き嫌いの激しい奴は今迄に居らんかったな。其れが祟ったんじゃろうな。離婚して直ぐに体を壊してポックリ逝きおった。様あ見ろ…と言いたいが、可哀想じゃ…三十年同じ屋根の下で暮らして来たから…いかんいかん。話が長くなる

納豆を初めて食べた奴って偉いよなあ。糸をひいて変な匂いがしてて見るからに腐ってるって分かってる物を食べたんでしょ。それを食べないと飢え死にしちゃうから。でも結局美味しい物って分かってそれから作られるようになったって聞いたよ。フグなんかも最初毒がある事なんか知らないから食べて死んだ人がいて、その後も毒があるのが分かってるのに何人も食べて、最後に食べた奴が内蔵を綺麗に取って食べたら美味しく食べられて死ななかったって。食べ物は殆んどそんな物なんだよね。食べてくれた人がいるからこそ実際に今も食べられるんだよ。蛸とか烏賊もそうだよ。もし食べた人が今までにいなくて偶然見付けたとしてだよ。あんな気持ち悪い物を腹が減ってるからって食べようとは思わないでしょ。

納豆が大ブームを。嫌いな人も多いと思うけどオイラは好きだな。毎日食べてるよ。

この話を見て以来、どこかで西島秀俊がでてくるとあれ?爆弾落とされたんじゃなかったけ?と思っちゃう

厚い壁のようにいらぬコメントが邪魔で困る。。。ずっと下の方にまともなコメントがあるとは思うのだけど

バキュンバキュンバキュンバキュンバキュン!!

包囲している時に終了の鐘が鳴った時は、今日の仕事(戦争)は終わり。お宅もどこから飛ばされて来たのかわからんけど、頑張りなって感じだったのだろうね。

空母いぶきにて生きてたよ。この話からいろんな経路を辿って艦長にまで出世したんだろう。

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