世にも奇妙な物語データベース

検索結果に戻る

嘘が生まれた日

放送回 25周年記念 秋の2週連続SP 映画監督編
キャスト 満島真之介
脚本・原作 渡辺優平「ウソキヅキ」

物語の舞台になるのは、一見するとなんの変哲もない現代日本。
唯一、現実世界のそれと違うのは、世界中の誰もがバカ正直に本音を言ってしまう、つまり「嘘」という概念がない(人々が認識してない)世界である事。

結婚式ではスピーチ役の旧友が花嫁との浮気を暴露して花婿に殴られたり、
ファーストフードのCMでは、高カロリーだとか添加物豊富だとか自分達の商品のデメリットを包み隠さず宣言したり、
汚職政治家は会見で報道陣に向かい、自分の失態を開き直ったかのように堂々と説明する。

そんな奇妙な世界で起こる今回の物語の主人公は、とある会社で働く冴えない青年。
業務成績が著しく落ちこぼれの彼は上司からリストラ候補と宣告され(それも「嘘」がないので直球で)、自分の事を気にかける父と、同じく自分の事を最期まで憂いて死別した母に申し訳なく思っていた。

そんなある日、青年は夜の町で財布を拾うと、偶々鉢合わせした警官に窃盗犯と誤解されて銃を向けられ、身の危険を感じた彼は咄嗟に「これは僕の財布です」と出鱈目な反論をして事なきを得た。
これが彼自身の、引いては人類史上初めての「嘘」だった。

自分が体験した不思議な出来事を友人二人と相談すると、自分達が自力で「本当の事とは全く異なる事」を口に出せる能力があることを理解し、三人はそれぞれの名前の頭文字から「U、S、O」→「うそ」→「嘘」と命名し、歓喜した。

「嘘」を発見した三人は、そのうちの誰かの発言で、唯の水道水を「飲むと幸せになる不思議な水」と皆に信じ込ませ、金儲けしようと画策。
実行すると口コミや通販で瞬く間に売れてしまい、青年も以前の会社に勤務していた時期とは比べ物にならない規模の部屋を不動産から買い取ったりしていた(これにはお父さんも困惑)。

そんな時、遂に水を飲んでも変化がないことが露呈してしまい、事務所の前に大勢の購入者に詰め寄られてしまう。
青年はここでも咄嗟に「効果が現れるのは5年後です」と嘘の説得をすると、バカ正直な人々はその言葉を鵜呑みにし、潔く解散してくれた。
だが、人が散り散りになっても独りだけポツンと立ちすくむ少女がすすり泣いていた。
「どうして?どうして、飲んでも直ぐには幸せになれないってちゃんと言ってくれなかったの?私のお母さん、元気になれるはずだって、いっぱいお水の飲んだのに、死んじゃった」
そう泣きながら非難して帰っていく少女の姿を目にした三人は、漸く自分達の罪の重さを感じ取っていた。

事務所で険悪なムードになっていた三人。
青年は「このままではいけないから、警察に行って、全部事情を説明して謝ろう」と提案するが、「嘘」を理解した二人はその発言さえも「嘘」で、実は稼いだ大金を持ち逃げする気じゃないのかと、疑心暗鬼に陥っていた。
それでも青年は二人を必死に説得し、「自分はもう嘘はつかない」、「行きたい場所がある」と言って事務所を後にする。

青年が訪れたのは先程泣いていた少女の家。
少女の祖母の説明によれば、病弱だった母を助けたい一心で自分の僅かなお小遣いを全て注ぎ込んで「幸福の水」を買い取り、母が一日でも早く元気になるように祈っていたそうな。

更に罪悪感がのし掛かる青年は公園にいた少女に「嘘」を話す。
「実は以前に君のお母さんとお話ししたことがあってね。大好きな娘が、私のために水を買ってきてくれて、とても嬉しかったです、って言ってたよ」
生前の母親に愛されてたと信じた少女は、少し表情が明るく感じられた。

その後、青年は単身で警察に自首して、これまでの経緯を一部始終説明した。
最初は警官にも理解されなかったが彼の自供で遂に「嘘」の概念が世界中に認識され、人々は「嘘」で塗り固められた世界で生きるようになった。

ファーストフードのCMでは、カロリーが低いとか事実と異なる誇大広告をし、
汚職政治家は、詰め寄られた追及に言葉を濁す。
必ずしも本音を言わなければならないわけではない世界では、暴力沙汰や戦争がなくなり、表向きでは前よりも平和になった気がする。

「嘘が生まれた世界」で路上を歩いていた青年は、後ろからあの二人に声をかけられる。
「お前、二度と嘘は付かないって言ってたじゃねーか!?」
だが、その言葉は憤怒ではなく相手への労いを図ってのもの。
そう、実は青年は出頭した際、警察に罪(詐欺)を犯してたのは自分一人だけで、他の二人は無関係だと「嘘」の主張をしていたのだ。

友情を重んじるためについた「嘘」だったと理解していた二人は青年と和解し、絆を深める。

そして青年がふと見回すと町を行き交う明るい表情の人々。

確かに自分達のついた「嘘」は人を不幸にした。
でも、逆に人々を幸せにできる「嘘」もあるんじゃないか?

そう心に希望を抱いた青年は、立ち止まる自分を置いて、一足先に歩いていく友人たちの背中を追い……

コメントまとめ

さっき、原作版のあらすじ見たけど、
世界観以外まるっきり違ってたのに軽く驚いた

原作もドラマもどっこいどっこいって感じ。

ただ、原作の「ウソから物語が生まれた」ってのは好きかも。

正直者野々村はむしろ清々しかった

嘘は人を幸せにも不幸にもする。
まさにその通り。
両方の側面から描かれていた作品でしたね。
しかし、嘘って人間よく考えましたね。

あんなに稼いだのに、どうして律儀に酒屋?で水を作ってるんだ???

高田社長のパロもあったね

水道水を「幸せになれる水」だと言って、ペットボトルに詰めてるのは、中国の食品偽装っぽかった

また野々村がキレて暴れそうなネタが、もうそっとしてやろうよ····

もしも嘘がない世界でブスな男が女に向かって「俺が世界で一番イケメンなんだ」的な事を言えば女を絶望させる事が可能かも…?

いや流石に無いか

おいN村みたいの出てたぞwww

プロローグ
タモリ「普段生活している中でなくては困る物はたくさんあります。電気やガス、最近では携帯電話やコンビニもそうですね。次にご紹介するお話は人にとってなくてはならないある物が存在しない、そんな世界の物語です。」

入りが面白かった オチが弱い

さいきんのは日常から異世界への誘われるって感じの作品がないですね
これは逆にしたら面白そうなのに良い話になってて
こういう作品こそブラックさが合うのに

いい話だった。

恐怖の義理チョコってどこにあるの?∑(゚Д゚)

異世界から日常に誘われるという異色中の異色だから逆に面白かった

この世界でどうやって野々は政治家になったんだろう。……奇妙だ

最後の中学生は、あの少女だよね?

↓あらすじ書いた者だけど
なるほど、ラストは数年後の描写だったのか

ってことは、そこまで詳しく描かれてないけど、その数年の間に自発的に更生しようと服役して刑期を全うしたり、それまで騙し取った被害額を返上するとかして罪を償ってたのかな?

くだらない話だなと思ってたが意外といい話
飛石連休の藤井が野々村らしき役で出てたのに笑った。

無理があるとか言ってたら奇妙な世界は成り立たんわ

人間が本質的に持っているものを、それまでは無かった世界である、、、とはね、正直無理があるだろ。

これを見てから原作も読んできた。
よく原作があると悪改変乙とか言われるがこれは良改変だ。
原作はスリルあるバトルだがこれは心に訴えてくるものがあるな。
正直拍手される野々村にはワロタ

全員アスペになってるww
結婚式のシーンが好きだな。
あんなすがすがしい世界も体験してみたい。
人間関係でわずらわしさがなくなるだろうな。

この作品だけ素晴らしかった。

あの泣いてた女の子、ホントは母親に愛されてなかったんだな…

満島真之介って満島ひかりの弟だったのか。そして満島ひかりはあの(どの??)Folder5のメンバーだったとは。

納得できる締め方だった。
あと野々村元議員ワロタ

エンディング

タモリ「2030年の半ばを目標に、人類は火星に立とうとしています。
人類の飽く無き耐久心と想像力は、遠い宇宙の彼方にまで広がりつつあります。
そしてそれは、この奇妙な世界でも同じです。人の想像力はある限り、
奇妙な世界に終わりはありません。これから25年、50年が経った頃果たしてどこまで
広がっているんでしょうかねぇ。もしかしたらこの月も、既に奇妙な世界の一部
かもしれませんよ。」
タモリが「奇」と書かれた旗が月の地面に置いた後、立ち去る。
そしてスタッフロール。

嘘が無かった世界なら詐欺罪も存在しないはずだが、
何の罪に問われたんだ?

嘘を吐いてはいけません!!オイラが子供の頃に色々な人に散々言われて来たけど、じゃあ何で嘘を吐いたら駄目なのか聞いた所答えられた人は居なかったな。偽証罪とかが有るから、法律で決まっているからって言われたのは納得出来るけど、中には神様が決めたから駄目とか言う人が居たっけ。時には嘘も必要なんじゃないかな。でも自分の身を守る為の嘘はいけないよやっぱり。

検索結果に戻る

広告スペース