放送回 | 1990年 冬の特別編 |
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キャスト | 片岡鶴太郎 |
脚本・原作 |
帰宅拒否症の気がある中年サラリーマン。
妻には粗大ゴミ扱いされ、
息子にも無視されている。
そんな主人公の安らぎの場は
会社にも家庭にも疎外感を感じ
疲れ果てた男達の溜まり場となっている
おでん屋台だった。
ある夜、文句ばかり言う家族に嫌気がさした主人公は、
溜まり場の飲んだくれ達の野次に後押しされる形で
屋台脇の公衆電話から
「帰るコール」ならぬ「帰らないコール」を入れてしまう。
次の日、主人公は家に帰ろうとするが辿り着けない。
いつもの角を曲がると、
なぜか隣の区域になってしまう。
仕方なくカプセルホテルに泊まる主人公。
次の日も全く同じ状況。
電話は繋がるものの、女房は怒るばかりで話を聞かない。
途方に暮れた主人公はおでん屋台に再び足を運ぶ。
実は、屋台の常連達全員が
「帰らないコール」の経験者と知る主人公。
皆、コール以来帰れないまま、ここに居続けていたのだ。
ある日、屋台脇の公衆電話から自宅に電話する主人公。
妻と駅前の喫茶店で待ち合わせる。
だが、妻は現れない。
それまでの経過で違和感を持っていた主人公は
試しに自分のいる喫茶店の番号にかけてみる。
自分が受話器を上げている以上、
話中になる筈なのに受話器から聞こえる呼び出し音。
そして、電話に出たのは目の前にいるマスター。
主人公は驚きを押さえつつ、妻を呼び出してもらう。
電話に出る妻に、そこから見える光景を
確認する主人公。
店内の様子から目の前のガラスに入ったひび割れまで
全て一致するにも関わらず、互いだけが見つからない。
理由は不明ながら、「帰らないコール」以降
出会うことが不可能になったと悟る主人公と妻。
屋台に戻る主人公を常連が迎える。
「こういうのも、案外悪くないもんですよ」
男達の言葉に、主人公は家に帰るのをあきらめ、
このまま生活して行く事にする。
例の公衆電話から家に電話する主人公。
受話器の向こうの妻の声は主人公を労わるものとなり、
息子も電話口に出てくる。
家族の関係は、以前より良くなっていた。
しかし、家には帰れない。
嬉しそうな、けれども寂しそうな声で
家族と話し続ける主人公……。
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コメントまとめ
『なくらないときずかないものがある』
よく考えてみたらかなり怖い話だよね
屈指の名作。離れて初めて気が付く家族の大切さ。そしてその方が家族にとってはいいのかもしれないと思わせてしまうラスト。せつなさと皮肉さと不気味さが入り混じった作品だと思う。
感動作品で心があたたかくなります.
奥さんの知り合いとかに当たってみればいいのに。奥さんも会社に連絡いれたりしないんだろうか?
「犬がワン」とかのくだりが面白かったし、最終的には優しい気持ちになるという結末も不思議な面白さがあった。
以外に悲しさが半減ありつつも、これはこれであと味がいい。
帰れなくなり怖い話と思わせて、実は感動系。世にもではこういう複合系が一番好きです。
鶴太郎さんは可哀相な役が多いですね(芝居は素晴らしいですが)。カプセルホテルがリアルだった。でも「峠の茶屋」と同じく、もし他の人と一緒でも帰れないんでしょうか。家族と家だけに遭遇できなくなったんですね。
いい話だなあ。
子供の頃に観たトラウマ
最後まで帰れないという描写が好きです。
ループする時の風景に出て来る郵便ポストとサッカーボールが印象的だった
初めのほろ酔い気分で帰宅中のフラフラした徒歩のだるさ感がとても共感できてよかったです。それによりすんなり入っていけました。
お父ちゃんと家族の切ない愛の話です。無駄なシーンなし。よかったです。
名作中の名作
奥さん!会社に行ってみて!
同じ空間にいても二人は別次元にいるようなので奥さんが会社に行っても主人とは出会えないと思う
こりゃ名作だ
まさに、世にも感動系の名作の一つ。すごい感動した・・・。 ちなみに、小説の最後のセリフもすごい切ないです。
DVDで見ました。良い作品を見た後のかんじを、久しぶりにあじわいました。
最近、映画「ルート225」を見て、この「帰れない」のことを思い出しました。劇中、ほとんど刺々しかった奥さんの口調がラストでとても優しくなってたのが印象的でした。
これは名作だ。
映画版サイレントヒルもこんな感じだったな、同じとこにいるのにお互いが見えないっての哀しかったぜ
記憶があいまいなので間違っているかもしれないが、奥さんと同じ公衆電話や喫茶店の電話からかける描写がすきだ
携帯だったらここまで会えない切なさを表現することはできないと思う
これは名作だよね
最後は感動的でした。
誰かと一緒に帰っても駄目なのか?
タクシーとか
これは切ないですね…あの電話から「やっぱり帰るよ」って電話しなおしても、ダメなんでしょうかね。
今日の昼に再放送するけど、見事に感動系()というかスイーツ()向けのラインナップだな 番組表チェックした限りこの話しか見る価値ない
傑作選の中で一番泣いた話。ぜひリメイクしてほしい。
エピローグ。おでん屋台の前。
タモリ「今のお話はひょんなことから家へ帰れなくなったお父さんの悲劇でしたが、世の中には帰れるのに帰りたくないというお父さんも多いようで・・・・・・。そんな方はどうでしょう?今度、あのおでん屋を見つけたら、お試しになったらどうでしょうか?もしかして、もしかするかもしれませんね。」
タモリが振り返ると、そこにはおでん屋台に向かうお父さんたちの姿があった。
「例え家族であっても、近くに居すぎるとお互い嫌な面しか見えなくなるから、適度な距離は必要だよな」と感心した。勿論、これは極端すぎるが。
一方が亡くなった時に、遺体となった相手を見る事ができるのかどうかも気になるところ。
主人公だけじゃなく他に同じ境遇のひとがいるところがよかった。片岡鶴太郎は異世界に行ってしまう役ばかり?
無くなった時に漸くその大切さに気付く…よく有る事じゃ。
ほらこの話も!!帰れない帰れないって嘆いてないで帰る方法を考えなさいよ!!帰る為に何もしていなくて帰れない帰れないって言ってる様じゃ駄目!!
帰れなく成った男が家に帰る方法か…そう言えば公衆電話で帰らないと言った後に帰ると言った事が有ったっけ?不思議な公衆電話なら帰ると言ったら帰れるかも…いや、真っ先に試してそうだね。タクシーで帰るって言うのも無理か。ヘリコプターで上空から見たらどうかな?