放送回 | 2000年 映画の特別編 |
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キャスト | 武田真治/石橋蓮司 |
脚本・原作 |
「チェスは非情なゲームだ。
ポーン、ルーク、ナイト、ビショップ、クイーン、
いかなる駒を犠牲にしても敵のキングを取ればいい。
これはあるキングの物語だ・・」
かつてチェスの天才と謳われた加藤晃(武田真治)はスーパーコンピューター「スーパーブルー」とのチェスの試合に完敗し、やる気を失ってしまう。
彼は自暴自棄になり、家も妻も手放し失踪するが、数年後彼が廃墟でさまよい歩いているのを一人の老人が見つけて声をかけた。
老人(石橋蓮司)は晃をあるビルに呼び出し、チェスの勝負を持ちかける。
しかしコンピューターに負けたあの日からチェスは二度とやらないと決めていた晃だが、老人の言葉に挑発され、しぶしぶ勝負を受ける事にした。
ふとビルの窓から外をのぞいてみると白い服と黒い服を着た人間達がチェスに見立てて立っていた。そして次の瞬間、一人の黒い服の人間が白い服の人をナイフで刺した。驚いた晃は慌てて建物を降り、刺された白い服の人間に駆け寄るが、彼は「次の手はどうしますか」と言い残し、死んでしまう。
怖くなった晃はその場から逃げ、医者である友人の元にやって来た。「チェスの事ばかり考えてるからだ」と友人は鼻で笑うが、そこにチェス板を描いたファックスが送られて来た。コーヒーを飲んでいた友人は突然口から血を吐き、うめき声を上げながらその場に倒れる。ちょうどチェス盤ではナイトが刈られていた。
そこに謎の女が現れ、容赦なく声をかける。「次の手は?」
晃はさらに逃げる。
「チェスに殺される…!」
駐車場に止めてあった車に乗り込み、エンジンをふかした。すると車は何故か斜めに動いてしまう。駐車場全体がチェス板に見立てられているのだ。チェスの駒と同じ位置に配置された車だから、それぞれの駒と同じ動きしか出来ない。
「次は私の番だ」晃が乗っていた車に、敵の車が正面から突進する。車は大破し、晃はそこから脱出した。ルークがやられ、晃は城(家)を取られてしまう。
怒りを露わにして老人の元に戻った晃は、正式にチェスの勝負をすると言い放つ。老人との攻防が続く。余裕の表情に満ちた老人。焦る晃。
そして勝負はいよいよクライマックスに入っていた。「あと2手でチェックメイトだ」と笑いながら言う晃。しかし老人は「確かに。しかしまた他の駒を犠牲にするのかね?」その瞬間、晃は黒服の男達に連れて行かれてしまう。
晃が辿り着いたホールには、巨大なチェス板が敷かれていた。
「競技場こそ戦いのフィナーレにふさわしい!」
数多くの大きな駒が並ぶその中に、クイーンの服を着せられ拘束されている人間が立っていた。それは晃の妻・クミ(岡元夕紀子)だった。
そして彼女の正面には大きな剣を持ったルークがクイーンを狙っている。
慌てて助けようと駆け寄る晃だが、その時彼の足元に銃弾が飛んだ。
「勝手な動きは許されない」
老人は不敵な笑いを浮かべる。
「私の次の手はクイーン取りだ」
そう宣言する老人。
クイーンを犠牲にすれば老人に勝てる。しかしクイーンが・・妻が、ナイトに殺されてしまう。悩んだ挙げ句、晃は決意した手は・・。
「キングはクイーンを守る!キング、A−5!」
晃はクイーンの前に立ちはだかった。
ナイトはゆっくりと晃の正面に移動すると、手にしていた剣で無情にも彼の胸を刺した。晃はその場に崩れ落ちた。
・・痛くない。晃は目を覚ました。
周りから拍手の音が聞こえる。起きあがると老人も、周りに居た観衆も、妻も、皆が晃に向かって微笑みながら拍手をしていた。ナイトが持っていた剣は、おもちゃの剣だった。
死んだはずの医者の友人も、その場にやって来た。不思議そうな表情をしている晃に、彼の口から驚くべき事実が語り出された。
「すまん騙してて悪かった。全ては治療だったんだよ。お前の。お前がもう一度チェスに挑戦するために仕組んだ事だったんだ」
人間がコンピュータに負けたまま終わるのは面白くない。晃ならきっと再び挑戦し、コンピューターに打ち勝ってくれると老人達は信じていたのだ。老人は実は晃が数年前に戦ったスーパーブルーの指示に従って駒を進めていたのだ。「強過ぎると思ったよ」と苦笑する晃。
しかし結局コンピューターには勝てなかったと言う晃。「いいや、君は勝ったんだよ」
コンピューターはキングがクイーンを守るという君の思考が読めずにオーバーフローを起こしたのだった。
老人が見上げた先には、コンピューターが黒煙を噴き出しているのが見えた。
「俺が勝った…」
「所詮機械は機械。愛は計算出来なかったんだよ。おめでとうチャンピオン、最高の一手でした…」
「チェスは非情なゲームだ。
いかなる駒を犠牲にしても敵のキングを取ればいい。
だが他の駒と共に勝利を目指すチェスもある。
人生という名のチェスだ。
これは、あるキングの物語だ・・」
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コメントまとめ
これは文句なしです。 欲を言うなら、主人公を女性にしたほうが良かったような気がします。 『クイーンはキングを守る。最後の1手は任せたわよ』とかのほうが・・・
たしかにこれはマーベラス
見た事ある不思議だった。?
チェスはクイーン取られたら負けなんですよ。
画作りにはこだわった感が出ていて雰囲気は良いですけど、オチが私的にはイマイチ・・・ 大金持ちが出資して大がかりな舞台・衣装・エキストラ用意して騙すって富豪刑事かよっ もうひとひねりでバッドエンドの方が良かったかなあ
これでバッドエンドだったら泣く
途中まで(バットエンド)しか憶えてなかった
ちょっと長い気がしましたが、気持ちよく終わってくれたので良かったです。 機械にTKOで勝つという爽快感がオジサンの心を癒してくれます。
プロットが映画「ゲーム」のパクリと言われてますが、うまくアレンジできてると思います。
最後のシーンはいまだに忘れられない。
女優に似てた。
途中まではかなり引き込まれたけど、オチで急に萎えた。 金ですべてを解決って…もうちょっと考えられなかったのか
というよりもチェスには『取る』という事は無いです。
キングをチェックメイト(追い詰めた状態)の状態に追い込めば勝ちです。
チェス的には有り得ない手等、考証が足りなかった様ですが、ドラマ性は非常に高く、傑作の一つではないでしょうか?
本来、キングを自滅させるような手は打つことが出来ないはずですが、そんな屁理屈置いといていい作品だったと思います。
ビデオで見たことアル。
これって7年も前だったのか・・・
これは一番感動しました
『世にも〜』シリーズはあまり見ていませんが、
それでもこれはいい話だと思いました。
機械は答えを出すことは出来るが、考えることは出来ない
人間は答えを知らないが、努力し考えることが出来る
全て演出だったというのが非現実的過ぎて・・・。チェスという題材ならもっと知的なプロットがほしいなあ。
面白かったですね!
でも「チェス」は一度もやったことないんでルールは知りませんけど・・・。(笑)
個人的にはバッドエンドがよかったなぁ
本当はつれてこられたって所から夢で全部ホームレスの夢だったとか…
まあほんとにそうだったら泣くけどねw
お金で解決って所がどうにも萎えたw
これは今まで見てた中で五指に入る名作でした
旧データベース時代にもコメントしたんですが、人間が理解不能な行動を取ったときにコンピューターが煙を上げるというセンスはあまりにも古すぎたと思います。
パソコンの普及によって、コンピューターというものは想定外の事態に陥ったときには煙が出るのではなくフリーズするのだということを誰でも知っている時代になったわけです。
だからあそこは、(Windows風にブルースクリーンにするかMac風に爆弾アイコンにするかはともかく)フリーズとして描写するべきでした。
そうすることで、コンピューターは所詮コンピューターに過ぎないということを印象付けられたはずです。
煙を上げたのではコンピューターではない何かになってしまいます。
なんでルークが斜めに動くんだよ!
と思いましたが、作品としての完成度は良好だとおもいます
私はコンピューターが煙を上げてもハードウェア的には不自然ではないと思います。実際クロックテスト中に、真夏にCPUを焦がしたことが2回ありますので(AMDのK6は、本当に白い煙をもくもく出してた)。
私は組み込み用OSが専門ですが、プラットフォームにもよるけど、ハード的トラブルでないフリーズのほうが、やっぱり多いですしね。
いい作品ですね
チェス好きな人からの不評は多いようですが・・・・・
自分はよかったと思います
バッドエンドばかりってのも自分はキライなんで、
せっかくの映画なんだからハッピーエンドのほうがいいと自分は思いましたかね
本当にスケールの大きい作品です。撮影にかかった費用は莫大なものでしょう。確かにこれはテレビではきついですね。
内容は、まあまあです。
チェスに関しては突込みどころ満載だけど、それを無視すればそれなりにいい作品かと。
なかなかの良作でした。洋画のゲームに似ているなと思いました。次は?って聞いてくる気持ち悪いデブの男の子はいらないと感じました。
これは今まで観た中で一番好きな作品です。これを観てチェスをやるようになりました。
「懲役三十日」と並ぶほどの傑作です。キャスリングやアンパッサンが見られなかったのが残念ですが、ストーリーが大きくて壮大なため星五つです。後管理人さん。文章が抜けてるため斜めに動いたのがルークだと思っている人がいますが、斜めに動いたのはビショップです。そこが抜けていたので訂正をお願いします。
感動したよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
映画の特別編 3
まだ雨は降り続く。
大学生「次は?もっと話してくださいよ。この分じゃ、雨二、三時間上がりそうも無いし」
タモリ「どんな話を?」
大学生「どんな話でも」
ロッカー「お願いします」
サラリーマン「お願いします」
タモリはロッカー風の男の服に書かれているモノクロ模様を見て不敵に笑う・・・
本編へ
僕のお気に入りの作品
計画的に物事を実行するのが機械として・・・
感慨深く物事を実行するのが人間とみた・・・
>しかし結局コンピューターには勝てなかったと言う晃。
妻を人質に取られてなかったらあと二手でチェックメイトで普通に勝ってたんじゃないの?
これは感動系では?
泣きそうになりました。
というかキングが自滅する手は禁じ手だから、最後は反則で主人公の負けだよ。
反則をもって「人間の勝利」とするなら最初からルール無視すれば良いし。
チェスが題材なのにチェスを知らない人間が作った(考証が足りない)のが残念。
>というかキングが自滅する手は禁じ手だから、最後は反則で主人公の負けだよ。
負けではないです。指し直しです。
途中までは怖い話だと思ってましたが、最後が良かったです。 何か都合良すぎる気もしましたが私は好きです。
BGMが良かった
うわあ、いい話だなあ。
映像で見てみたいです。
面白かったです
また見たいです
文庫本の方が分かりやすかったです。
ハッピーエンドでよかったけど結構長くて途中から疲れてきました…
バカじゃないの?
そもそも負けて自暴自棄になる精神の持ち主が今まで勝ってこれるはずがないじゃん
これは面白かったんだけど、別にいい話にする必要はなかったんじゃないかと……。
そのままホラーオチが良かった。
ハッピーエンドにしないで、愛の話にすればよかったんだよ
キングの死体と、煙をはいてるコンピューターみたいな
チェスって愛で勝てるゲームなんだ知らなかった
永瀬拓矢六段はすごい
Q.将棋なら?
A.やられた車が逆向きになるだけです。良かったね。
曲の題名なんですか?
ガルリ・カスパロフ対ディープ・ブルーのオマージュも込めた一作と思われます。
途中の演出や世界観は良かったのですが、オチが今ひとつですね…
機械に勝る人間のアドバンテージを表現したかったのかも知れませんが、かなり強引です。
お世辞にも、毎晩取り憑かれた様にチェス盤見つめて導きだした結論とは思えませんでした。
監督の星護が作詞した映画オリジナル(作曲は佐橋俊彦)
wikiにはサスシスエスチェスってあるけど
最終局面で武田さん演じるチャンピオンが「後2手でチェックメイトだ」とか言ってたけど、Nc6で一手メイトなんだね
サクリファイスも糞もないじゃんw
「キングを取ればいい」時点で 奇妙 だそうです…… (泣)
長くてダラダラでつまならなった。
話に不満はあれど2000年におけるPCの一般的な認識ってのがなんとなくわかって面白いね。
これがもうちょっと前の時代だったら煙噴いたスパコンを謎のおばちゃんがブッ叩いて
「ホラ、直ったわよ!!」ってゲームが再開されてトドメを刺されちゃってたかもw
何でも良いけど,主役の演技が微妙に感じた...
話の内容もありきたりというか,って感じだけど
人間の手を予想できなくてエラーを起こしたってのは現実の話をそのまま持ってきてて良いと思う.
てか,DeepBlueならぬSuperBlue www
最初に刺されたあの白服、普通に刺されて死んでそうなんだが・・・
怪しい富豪を演じさせたら石橋蓮司の右に出るものはいないのではないか、というくらい妖艶。石橋蓮司を見るために何回も見なおしてしまう…w
「たかがチェス、たかが機械、そんなものに囚われてないでもっと大事なものに目を向けなさい」
これが正解最高峰のコンピューターを作った老人の、主人公に対する想い。というのがすごい。
相当な苦労をして作ったであろうコンピューターなのに負けてすがすがしい。なぜなら人間の愛はもっと偉大だと老人は信じていたから。
いい話です。
そんな事でオーバフローはせんだろ
現実にも1、2年くらい前までの将棋や囲碁のAIは意味不明な手を受けると判断できなくなって投了することがあったな
今はもうそんなことはないが
冒頭で負けた後の数年後のシーン、さすがに時が止まり過ぎてると思った。
あれだと精々、数週間後ってところ
BGMがすごく良かった記憶がある。サントラ欲しかったな~
チェスの事はオイラはよく知らないけど、将棋の様な物だね。将棋と麻雀は或テレビゲームを進める為に、独学で覚えたけど、テレビゲームだって言ってしまえば機械との対戦だね。今人工知能AIって言葉をよく聞くけど、人が人以上の知能を持った機械を作る事に成功した。次はその人工知能が、更に凄い知能を持った機械を作るって事も有り得る的な事が或サイトに載ってるけど、実現したら凄い事に成るだろうね。機械が人間を脅かすなんて、SF映画みたいな事が実際に起こるかも