世にも奇妙な物語データベース

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言葉のない部屋

放送回 1992.7.2
キャスト 木村拓哉
脚本・原作

高度成長期。都会の片隅で時に忘れられたかのような骨董品店。
ウィンドウに展示された、
当時でさえ古ぼけたオープンリールデッキを
見つめる工員服の青年(主人公)。
店先に出てきた店主に給料袋から値札分の現金を取り出して渡し、
デッキを持ち帰る。

家具のない殺風景な古アパートの一室。
卓袱台の上にデッキを設置し、
マイクに向かっておずおずと語りかける主人公。
「ほんずつ(本日)は晴天なり……」
『ほんずつは晴天なり……』
「♪こんぬ(に)つは、こんぬつは、世界のくぬ(国)から……」
『♪こんぬ(に)つは、こんぬつは、世界のくぬ(国)から……』
自分の声や口調がそのまま再生されるのに目を輝かせる主人公。

小さな自動車工場。
談笑する仲間たちから離れた所で一人座り込んでいる主人公。
休憩時間が終り、重労働に喘ぐ。
一日が終り、部屋に戻ると意を決したように
デッキに向かって録音を開始する。
「……僕は、集団就職で東京にやって来ました。
 仕事は毎日やりがいがあるし、
 友達もたくさん出来、今日もみんなと遊びに行ってきました。
 本当に東京に来てよかったです……」
自分の理想とする東京暮らしを思い描きながら、
訥々とマイクに語りかける主人公。

一昨日と同じ昨日、昨日と同じ今日、今日と同じであろう明日……
帰宅とともに再生ボタンを入れるのが主人公の日課となっていた。
そんなある日、
職場で唯一言葉を交わした老人の送別会に誘われたが、
その楽しそうな雰囲気にどうしても馴染めることができず、
アパートに帰って一人蹲る主人公。
その夜も再生ボタンを押す。
膝を抱え、目を輝かせながら、
自分を励ます言葉が流れるのを待っていた彼の耳に届いたのは
こんな言葉だった。
『……田舎さ帰りてぇ……』
愕然とする主人公。
『仕事はきつくて毎日毎日おんなじ事の繰り返し……』
再生ボタンを切るが、言葉はなおも続いた。
『友達なんか一人も出来やしねぇ
 ……こんな事なら東京なんか来るんじゃなかった
 ……田舎のみんな元気にしているかなぁ
 ……帰りてぇ……』
「やめろ、やめてくれぇっ!」
恐慌状態に陥り、後じさりする主人公。
胸を押さえて前のめりに倒れる。

翌朝。体をくの字にして横たわる主人公を見下ろす検死医。
現場検証中の刑事に話し掛ける。
「他殺の線はありませんね……詳しくは解剖してみないとわかりませんが、
 心臓の発作による自然死と思われます」
頷く刑事が卓袱台を占領しているデッキの再生ボタンを押す。
流れ出す主人公の声。
「……僕は、集団就職で東京にやって来ました。
 仕事は毎日やりがいがあるし、
 友達もたくさん出来、今日もみんなと遊びに行ってきました。
 本当に東京に来てよかったです……」
刑事が呟く。
「こんなに楽しい生活を送っていた、未来ある青年が急死するなんてなぁ」
青年を見やる刑事。
青年の死に顔は、眠っているようにも微笑しているようにも見えた。
[おまけ]
骨董品店の前に佇むタモリ。
「青年が聞いたのは彼自身が隠していた本音だったのでしょうか。
 まぁ私の場合は前途洋々と上京し、
 楽しい友人ややさしい家族に恵まれ……」
自慢話を続けようとする背後から、
オープンリールデッキを担いだ骨董品店の主がマイクを手に近付く。
主に気がつくタモリ。
「……え……もしかして録音してる?」
頷く主がマイクを突き出し話の続きを促す。
逃げ腰になるタモリ。
そしてエンディングのスタッフロール。

コメントまとめ

キムタク若!!変な髪形!丸眼鏡! ビデオがまだあるので、たまに見ますが非常に余韻が残る悲しい物語です。

精神的にもキツくなるくらい悲しい作品です 自分の声を吹き込み、聞き返して自分を励ます っていう行動が見ていて辛いっすね・・・

キムタクのあの演技を見れるだけでも五つ星の価値ありです。

キムタクがキムタク演技してしていない貴重な作品。 ってかこの主人公が悲しすぎる・・・。

本当にキムタクっぽくない。 飾ってなくていいね。 奇妙な物語というか現実にありえそうな悲しいお話・・・

キムタクがすごい役していますねー! そこがまず驚きました・・・。 つまらない人生をおくりながら購入した録音機。 最初は、録音した言葉が現実で言えなくなるという設定だと思ってました(汗) 最後はやはり孤独感からくるショック死ですよね。 かわいそうな主人公がこれまた良い。

とにかく見ててさびしくなりました。 こちらにまで孤独感が押し寄せてくる展開は見事。 最後のキムタクの死に顔も、意味深です。

キムタクのリアルな怯えっぷりが良かった そして可哀想な死に方だったと思う。 ・・・キムタクを見たらこれ、思いだしそう。

あと、キムタクが演じた主人公の名前は 「たもつ」でしたっけ??? ついでにキムタクは売れなかった テープレコーダーと自分が一緒のようだったから、買ったのかな?? って思います。。。。

またまたすみません・・・。 テープレコーダーじゃなくて、オープンリールデッキでした。。。

本当にキムタクが可哀想だと思いました。 でも、すごい髪型だなって思いました(笑)

骨董品店の店主がインパクトのある役者さんなので、彼を前面に出せば奇妙な話に合うなと思いました。 この話は楽しめませんでした。

ホントだぁ〜キムタク演技じゃない!! なんて自然なんだー! 今でもこういう風に、役になりきって演じてくれてれば ヤツの演技が嫌いになる事も無かったと思うなぁ。。。

先週なのですが、関西地方で再放送をやっていました。3作やっていたのですが、一番キムタクの話がわかりやすく面白かったです。最後のキムタクの死顔がたまりませんね。

オープンリールデッキをはじめて家に持ち帰り、さっそく録音しようとすると、 うまくいかず「あ、いげね…」となるシーンが面白かったです。

どうしようもなく悲しい話でした。 キムタクがこんな役をやっていたとは意外。

話しはつまらないが、キムタクの演技が五つ星。

ほんと悲しい。。。 うん。キムタクの演技すごくいいと思う。 話は★3.5 キムタクの演技は★5つ。

死因、やっぱりショック死なんですかね?
キムタクが聞いたあの本音は、幻聴だったのでしょうか?

キムタクの演技力を改めて評価した!!

これ、村野守美の漫画にある。

キムタクに似あわない役

かわいそう。
本当は田舎に帰りたかったんだ。「涙」

東京にあこがれ、集団就職で希望に燃えて田舎を出たのに、孤独で寂しい思いをしていたんですね。
デッキを使っているときの子供のように喜ぶ顔が印象的でした。
いなかっぺなかんじが、かわいらしくて、でも悲しさを増させていました。
お話を見てしばらくは、この主人公の期待から孤独への気持ちの変化を考えると、涙が止まりませんでした。
これは、シュールより感動に入れるべきだと思います。

ここから「あすなろ白書」、「武士の一分」と受け継がれる彼の別の一面を垣間見ることのできる貴重な演技だと思う。こんな役もこれからたまにはやってもらいたい。

話はつまらんが,木村はまだいい演技してるほうじゃない!?いろんな役ができなくて役者と呼べるか!?

『仮面ライダー』シリーズのおやっさん役・小林昭二さんがキムタクと共演してた。
キムタクはこのころはまだ,あまりドラマとか出てなかったから,こんな演技ができたんだと思う

この作品もう一度みたい!昔再放送でみたんですが…木村さんとは思えなかったです。

あの頃木村さんも二十歳ぐらいかな?
あんな演技できるんだな〜って思いました。

またこういう演技みたいです。

<ナレーション/タモリ>
「東京,この大都会の片隅に彼は暮らしていました。
時代は,ふたむかし程前高度経済成長期もピークを迎え,日本中がお祭り騒ぎで浮足立っていたあの頃・・・これはそのお祭りに参加できなかった青年のお話です。」
→本編スタート
青森の田舎から2年前に集団就職してきた主人公の青年・保(たもつ)は無口でコミュニケーションが下手な為,職場の仲間に馴染むことができず,いつも独りぼっちだった。
そんな保のことをただ一人気にかけてくれていた先輩。(小林昭二)
仲間の会話に入ることができない保に,
先輩「友達できねぇぞ,自分から口きかねえとな。」
保「・・・・・。」
職場の若い連中がみんなで帰りに映画を見たりして楽しんでいる頃,保はただ一人帰宅しテレビもつけず寂しく過ごしていた。
ある日,工場を辞めることになった先輩が保にそのことを打ち明ける。
先輩「今日,送別会やってくれるそうだ・・・オレの・・・どうも最近,体の調子が悪くってな,」
保「辞めるんですか?・・・。」
先輩「お前にも世話になったなぁ,送別会でてくれるか?」
嬉しそうに頷く保。
先輩「17ったって一緒に汗水流して働いた仲間だもんな・・・」
仕事で送別会に遅れた保は駅前の居酒屋に一人で行くが,その雰囲気に自分は入っていけないと感じて,顔も出さずに帰ってしまう。しだいに雨も降ってくる。→あらすじの内容

あらすじは前半の部分が抜けているので詳しく書きました。

彼にはまたこんな役をさせてあげて欲しい キムタクも演技しようとすれば出来るのにな

キムタク可愛そう…
見ててすごく悲しくなりました;また見ます!!

ええい!うっとおしい!(あらすじ)

この時初めてキムタクに会えました!
もう一回見たい!

シナリオも良かったし
キムタクの意外なキャラも良かった

やっぱ怖いですね

あらすじ見ただけで悲しくなりました。

悲しいお話ですが好き。

キムタクはやっぱいい演技持ってるんだと思う。
今の「キムタク演技」になってしまったのは同じようなものばかりを求める制作側の問題なのかもなぁっておもった。
「ハウル」もキムタク演技じゃないので空きだし。(上手いかどうかは別として)

見て泣いた。
けど田舎の言葉になっていて
わらっちゃった。

あれから何回か『世にも奇妙な物語』が制作・放送されていますが、いつも私の心に浮かぶのはこの「言葉のない部屋」です。

この作品を見た時は、まだ木村拓哉というタレントを知らない頃(帰国子女でした)で、「このタレントはどんな人なんだ」と思い調べてSMAP・キムタクを知ったのです。それまで、ジャニーズ系のタレントの演技力には期待を感じたことはありませんでしたが、この木村クンの演技には感動さえしました。

近年の木村クンは何をやってもキムタクはキムタムでしかない演技と言われていますがこの作品に限っては高い評価を受けられるものだと感じています。
ですから、彼には月九などのミーハーなドラマでもなく、ヒーローでもなくていい、地味でももっとシリアスな作品でこそ、彼の潜在する演技力を期待できるものだと信じています。

過去の書き込みにもありましたが製作者側の演技要望の姿勢にも責任があるのではないかと言う意見に大賛成です!!

ぜひとも、この作品が再評価されるような作品に彼を出して欲しいと思います。
そのような意味でも、この作品は永久保存されるべきクラスのものだと考えています。

なんか…、すごい切ない話ですね

トレンディードラマにありがちなアイドル&イケメン臭を徹底的に抑えたキムタクの演技は必見です。
(初見の時はキムタクだと気付かなかった程)

19年前、当時の放送を見て強烈に心に残った作品です。あの主人公がまさかキムタクだったとは・・・
孤独な青年の、救いのない寂しさが心に響く、素晴らしい作品・演技です。

本当に切なくて、木村拓哉の芝居が良い、木村拓哉のはこれとパパラッチが好き

こわいですよねー!
こんな地味な感じでもキムタクかっこいい!
こんにちわ〜♪こんにちわ〜♪

このドラマが放送されたのも、ふた昔前になってしまった。
時の流れを感じてしまう。

木村拓哉はこの作品が、実質ドラマ初出演だったそうです。
まさかこの数年後に月9を代表する俳優になるなんて・・・誰も思いもしなかっただろうなあ・・・・。

老人と子供のポルカがかかってた

派手なイメージのキムタクですが
切ない役もはまっています。
エンディングがイマイチ。

ラストのタモリがいい味出してた。
しかし心臓麻痺オチ多すぎないか?

鰺ヶ沢出身だったんですね
遠くから来たんだなあ

いつもの高飛車のキムタクとは全く違い孤独で無口な一人の出稼ぎ労働者を演じていて驚きました。

最後は都会の孤独死ですね、とても切なすぎる物語でした。

子供の時に見て粗筋全部覚えてるほど印象に残った話
木村拓哉だったのかと驚いた

あのデッキは、録音すると自分の本音を再生できるんですね。主人公は死んじゃったけど、最後はデッキと友達になったんですよ。「やっと本音を言えた」って。だって死に顔が満足そうだったもの。

DVD見つけたので久しぶりに見ました。まだ世間的には有名になる前の木村くんですが、演技力が素晴らしい。この後にあすなろの取手くんになるんですよね。
木村くんは、ドラマ「ギフト」のような役のほうが個人的にはすごい好きです。

キムタクがこんな役やってたなんて驚き

キムタクは4回世にも奇妙な物語に出てるけど、
初登場が死ぬ話とは・・・

少し思ってもいなかったな

正月に千葉テレビでやってたな
ラストが切なかった

そこまでキムタクのファンという訳ではないが、世に奇妙で初めて泣いてしまった話です。
このような孤独で繊細な田舎少年の役も演じ切れていたんですね。
自分を励ますために録音する様子が切なくて切なくて。
仕草一つで頼りない田舎少年の繊細さがよく現われておりました。

本当はみんなと打ち解けたいけど、ここは花の都の東京。
青森の訛りのある言葉では会話をするのも恥ずかしいという気持ちもあったのでしょう。
本当に切なくて泣ける。

今となっちゃキムタクとって黒歴史?

エピローグ。本編に出てきた骨董店の店先にて。

タモリ「私の場合を言わせてもらえば、20年前も現在も変わらず充実した毎日を過ごしております。
仕事には恵まれ、家庭は円満、気の置けない友人たちに囲まれて、金の苦労もしたことがない……。
まさに絵に描いたような幸せな人生を……。」


オープンリールデッキを担いだ老店主がマイクを手にタモリへ近付く。

タモリ「これ、ひょっとして今、録音、録音……?」

老店主「(ゆっくりと頷いた後)お聞きになりますか?」

タモリ「いや……いや、いいです。」

何か主人公があまりにかわいそう…。

いい話かと思ったら……。
でもこういうこちらを突き放したような終わり方も世にもらしくていいですね。引き込まれました。

自分で自分を励ますための録音が自分で自分を苦しめるための録音に変貌するとか怖過ぎるな
自作でないとは言え、自分が気分転換のために随時楽しんできたものが突如苦痛を与えてくる代物に変貌したら‥‥などの次は我が身か?という恐怖を味わえる一作と思う

ちなみに、あのオープンリールデッキは、刑事さんが使っていて、その刑事さんも、青年と同じ心臓発作で亡くなったオチ、 で、また誰かがオープンリールデッキを使って、伝達していくというおっかないオチ

俺もコミュ障で職場に馴染めないからなんか共感した。

「キムタクは何やらせてもキムタク」と言われ続けて久しいけれど
これを知っているのでそんなことは無いはずと思っている
キムタクを求められすぎているうちに変な癖ついちゃった可能性も考えられるけれど

スマスマで香取が担当していた方言コントはこれのセルフパロディだよね
方言のきつい地方出身の若者が標準語を練習する内容

マッチ売りの少女とも微妙に違う不思議な話。
主人公の安らかな死に顔は
どう解釈すべきなのか。

アンティーク品や、レトロチックな品物が並ぶ骨董品屋さん。中に居るのは大抵御爺さんか御婆さんです。品物に埃が溜まっていたら避けて、綺麗にしている店を選んで、別に買いはしませんが、見るだけでも癒されたりします。この品物はどう言う経緯で此所に来たのかとか、そう言った事を想像すると、何とも言えない良い気持ちに成ります

当時、過去の日本が舞台の話って珍しいなと思ってみていた。小林昭二さん・・・廃校七番目の不思議ののっぺらぼう

録音した内容がメチャクチャだ。

あらすじの時系列が変なのでちょっと補足。

①まず主人公の若者(17歳)が青森から東京の鉄材工場に出稼ぎに来ていて、
そこで2年間働くも怒られてばかりで、口下手で同世代の若者にも馴染めない。

②その後、給料日で職場が盛り上がる中で、職場で唯一仲良かった初老の同僚から
「自分は体を痛めたので今日で退職する。自分の送別会に出てくれ」と誘われるが、
仕事で遅れて向かったため、すでに宴会ははじまっており、酒で出来上がっており、
途中から輪に加わる勇気が出ず、店内の様子を外から見ただけで引き返してしまう。

(ここまででストーリーの約半分)

③レコーダーを買ったのは、その帰りに雨宿りのために中古ショップに寄った際に、
「こいつだけ売れないんだ」という店主の言葉に自分を重ねたから。

④レコーダーに「ただいま」「おかえり」など録音し自分と会話するのが日課になる。

⑤そのうち自分で自分を元気づけようとして、レコーダーに向かって、
「仕事が楽しい」「友達が部屋に入りきらないくらいできた」などとウソを録音する。

⑥それを再生すると「つらい」「帰りたい」「友達ができない」などと本音が流れてくる。

⑦電源を切っても再生され続け、主人公は精神的におかしくなり、そのまま死んでしまう。

⑧刑事がやってきて、死体を調べる。「こんな希望にあふれた若者が・・・」
レコーダーを再生すると、自分を元気づけようとして録音したポジティブな言葉が流れる。

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