世にも奇妙な物語データベース

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ビデオドラッグ

放送回 1991.9.19
キャスト 古村比呂
脚本・原作

夜道、女性の背後に迫る足音。振り返ると男が追いかけてきて、目をナイフで切りつけてきた。
そして自分の目にもナイフを向ける男…。

食事をしながら朝刊を見る鳴海(古村比呂さん)。そこには、
「残酷!! 帰宅途中のOL目を切り裂かれる 東都大学生逮捕」と記事が出ていた。
「うちの学生だわ…振られた腹いせに恋人の目を切り裂き、その場で自分の目も…」
記事を読みながら驚きを隠せない鳴海。彼女は東都大学の心理学研究室の助手だった。

その日の講義で、彼女はフロイトの指摘した「人間の心の中にある無意識の層」について話した。
「無意識の層は、本人の気付かない所でいろいろな刺激を受け入れ、
その人の行動に影響を与えたりする。意識とはむしろ氷山の一角の様なものであり、
その背後に広がる無意識こそ重要である、とフロイトは考えたわけです」

受講していた生徒・マユミと一緒に昼食を取る鳴海。
話題はやはり事件の事。
マユミ曰く、法学部の4年生だったその男子生徒は
司法試験の勉強でノイローゼ気味だったそうだ。
そこへマユミの友人・ユキが
「テープのダビングしておいてもらったよ」とビデオテープを持って来た。
彼女が去った後、鳴海がマユミの受け取ったビデオのラベルを見ると『VIDEO DRUG』と書いてあった。
「何でも、すごいビデオって評判らしいんですよね。
まだ見てないから内容は分かんないけど」とマユミ。
ビデオに興味を持つ鳴海。

その後オルゴールを物色していたマユミは、恋人のタカシが他の女と一緒にいるのを目撃してしまう。
頭に来た彼女は、もらったばかりのビデオを見てみた。
チェッカー模様が膨らんだり、うねったりする映像を凝視するマユミ。
いつしかそれに見入っていき…。
そして、タカシの部屋を訪ねたマユミは、アイスピックを彼の目に…。

病院に駆けつけた鳴海。そこには付き添うユキと、目を包帯で覆われ横たわるマユミの姿があった。
そこに来ていた松井刑事(車だん吉さん)曰く、
「自分が何をやったのか、全く自覚していないんです。
ただ、『殺せ』って言う声がしたって言うんです。そう命令された気がするって」
「誰にですか?」
「それが…分からないんです」
「前の事件の加害者も、同じ様な事言ってるんです」
どういう事なのかと首をひねる鳴海と刑事2人。

帰り道、鳴海の脳裏に昼間マユミが受け取った『VIDEO DRUG』の事がよぎる。
ビデオショップで見つけたそれには「気分を高揚させて貴方を見知らぬ世界へトリップさせます」
と書いてあった。
鳴海は購入して何度か見てみるが、様々な模様がうねったり、電子音が出たりする以外、
特に異常は見つからなかった。
「やっぱり犯罪とは関係ないか」そう思っていた所に、松井刑事から電話が。
「三田村ユキって言う御宅の大学の学生が、また同じ様な事件を起こしましてね」

ストレッチャーで運ばれていく、目に包帯を巻いたユキ。
松井刑事曰く、自宅に帰った彼女はボーイフレンドの電話の事で父親と口論し、突然ナイフで父親を襲い、
あとは他の2件と同じく自分の目を切り裂いたらしい。
同じ大学の学生が立て続けに事件を起こし、同じ手口、同じ結末…首を傾げる刑事達。
鳴海は「ダビングしてもらった『VIDEO DRUG』」をユキがマユミに手渡す光景を思い出した。
家族に頼んでユキの部屋を見せてもらうと、案の定そこにはダビングされた『VIDEO DRUG』があった。

松井刑事の許可を得て、1人研究室で『VIDEO DRUG』を見て解析する鳴海。
一見それは元々のビデオと大差ない映像に見えたが、
「コ」「ロ」「セ」「殺せ」
凝視していた鳴海の口が動いた。傍にあるペーパーナイフを取り…。
そこへ警備員が「遅くまでごくろうさまです」と入って来て、彼女は我に返った。
そして自分で「コ ロ セ」と言った音声データとビデオの映像データを比較すると、一致した。

真相を理解した鳴海は、ビデオを再生したまま松井刑事に電話で連絡した。
「大変な事が分かったんです。一連の犯罪の原因は、やっぱり『VIDEO DRUG』でした。
ビデオの中に、恐ろしい信号が隠されていたんです!このテープが町中に出回ったら、大変な事になります!!」
と言った瞬間、「コ…ロ…セ…」の信号が…。
「お願いです。早く来て下さい。お願いします!!」
電話を切り、そのまま再生画面に見入る鳴海…。

松井刑事達が研究室に駆けつけた時、床には目から血を流した警備員が倒れており、
鳴海の姿はなかった。
「彼女を早く探さないと大変な事になる」
2人は部屋を出ようとしたが、その時若い刑事がTVの生番組に鳴海が出ている事に気付いた。
彼女はTVを通じて、事件の真相を全国民に伝えようとしている様だ。

「一連の事件の犯人は、この『VIDEO DRUG』です。
このテープを見た人間は、自分の憎しみを募らせ、『自分が最も恐ろしいと思う行動』をしてしまうのです。
うちの学生たちが見たのは、ダビングされたテープです。コピープロテクトってご存知ですか?」
問いかけられ、キャスターの1人が答える。
「コピー防止のために正常なダビングが出来ない様にしてあるテープの事ですよね?」
頷き、更に話を続ける鳴海。
「そうです。この『VIDEO DRUG』にもコピープロテクトがかけてありました。
このプロテクトのかかったテープを無理にダビングすると、画面が明るくなったり暗くなったり、変化してしまいます。
この場合、その光の変化が元の映像と絡み合って、偶然ある信号を作り出していたのです」
「ある信号、と言いますと?」
キャスターの問いに微笑みながら答える鳴海。
「…『殺せ』という信号です」

TVの前で硬直する松井刑事達。
「…しまった!!」
彼女がこれから何をしようとしているのかに気付いた松井刑事は、急いで電話に走った。
そのまま画面を見続ける若い刑事。

「人間の潜在意識には、視覚と聴覚をはっきり区別せず受け取ります。
つまり潜在意識での領域では、音が絵として知覚されたり、逆に絵が音として知覚されたりするのです」
先程の解析データの一致を説明する鳴海。
「何が起こるかは、まずこのビデオの映像を見て下さい…。」
そのまま再生されるダビングテープ…。

「もしもし…おい、すぐに放送を止めさせろっ! 東都大学の鳴海って女が出ている番組だ!」
TV局に電話をする松井刑事の後ろで、画面に見入る若い刑事。

「ダビングされた『VIDEO DRUG』は、人間の潜在意識に、繰り返し刺激を送り続けるのです…殺せ、殺せと。
そして、自分が最も恐ろしいと思う事をしてしまうのです…。」

「早く放送を止めさせろっ!大変な事になるぞ!! おい、聞いてんのかっ!!」
受話器に叫ぶ松井刑事。
振り返ると、眼前に若い刑事の銃口が…。
倒れる松井刑事。そして流れ続ける『VIDEO DRUG』の映像…。

コメントまとめ

目を切りつけられ悲鳴、目をおさえる手の間から激しい出血…怖! マンガ道場の人たちが殺されたのは、ビデオを見ると自分が一番恐ろしいと思っている事をやってみたくなるんじゃなかったかな。それが殺人と自殺だったと思う。

目を切りつけるということを想像した時点で恐ろしいですよね。

あの独特の映像が今でも目に焼きついてますね。

凝ってるねコレ。普通はわからないのにコピーガードでこういう風になるとは。なかなかの発想ですね、この物語

放送規制が緩かった時代
内容がぶっ飛んでるね
無理がある展開もなんのその
保守的な近代世にもよりも幾分マシ

サブリミナルのような、洗脳系の話でしたが、全国ネットで「コロセ」という信号が放送されたら・・。「逆転」の最後のシーンのような最悪の結末になってしまいましたが、あのビデオの無機質な画像の繰り返しは、なかなか綺麗だったような・・。
サブリミナルは、そこにさらに、パラダイス・ガムの陽気なCMの裏に隠された国家の陰謀が加わり、より進化されています。まあ、「ダビング」でしか起こらないというのは、いい発想です。長文スマソ。

最初の「相手の目を切り裂いたあと自分も切り裂く」って設定はどこへ?

ビデオの音が凄く不気味でなんとなく怖かった。
当分耳について離れそうに無い。

なんか、見た後、気持ち悪くなったので、三ツ星です。後、音楽と映像が頭から離れないのでいやです。

テレビのぐちゃぐちゃ意味分かんない? なんであれをテレビに放送するのか?

「コロセ」という日本語の音声と一致するなら外国人には問題ないのかな?

>このビデオを見ると、自分が最も恐ろしいと思うことを実行してしまうのです。

この女の人にとって最も恐ろしいと思うことはテレビで放送してしまうことだったんですね。

オチも読めるし、なんだかツッコミ所満載であまり面白くなかった。

サブリミナルとかよくある話だけど、
当時としては結構斬新だったのかな。

犯行は、気持悪いしつっこみどころもあるけど、筋は当時としては斬新で、結末も意外、怖い&面白いと思いました。

ビデオの映像が不気味

「目を切りつける」と聞くだけでゾッとします.
どうやってこういうシーンは撮影されたんだろう.
あと最初の女子大生が凶器に使ったのはアイスピックではなく,カッターだったと思う.

ビデオドラッグに映っているものは「目の錯覚画像・動画」辺りのやつかなと思われます。一定秒数眺めて画面外を見ると〜みたいなものだと。


なかなかに面白い作品でした。目を狙うのは恐いですな。

「ダビングしたビデオテープ」の映像をキーアイテムに持って来た所が秀逸。

文字通り見続けたら中毒になりそうなイメージビデオの映像(これは実際に観ないと気持ち悪さが分からない)と、最悪の事態を喚起するラストと相まって、
ホラー作品でもお気に入りの一編です。
(車だん吉さんがリボルバーで頭をぶち抜かれたのには別の意味で驚きましたが)

貞子で有名な「リング」見た時にすぐ
この作品思い出して、これのパクりだ〜と
思ったんだけど「リング」の方が古いんですね。

あの映像と音楽が不気味すぎる。ほんとに何か隠されているのではと思うほど見
たら忘れられなくなった。

映像ドラッグ自体はいわゆるサイケデリックの流れにあるもの。オリジナルがどうとはかない。

デューン デューン デュワーデュワーデュワーデュワー
デューン デューン デュワーデュワーデュワーデュワー

って音

めっちゃグロいのと、最初に見た人は古村の生徒で男だよ

ホラー系の中でもなかなかの傑作
グロいけど 急患よりはまだ断然マシ
見たことない人は見てみるべき

古村比呂って女だっけ?

今見るとビデオの出来がすげー稚拙でわろた

リメイクでやって欲しかったな〜
見たら最期でも言ったけどこういうやつを今やってほしいんだ
特にこれは世にも初期を象徴する傑作だと思う

本田理沙の実家は九州という設定だったけどこれはリアルだね

ちょっとした不正ダビング批判でもあったんだろうね
荒いけどしっかり作ってる

↓2個下

VIRGIN BOYですね。
この話も奇妙だけど、古村さんの現在も奇妙だなあ。

最後に大変な事をやらかしたね。テレビを見ていた人全員が…ギョエー…怖いのを見てしまった。夢に出るよ絶対

あの映像ずっと見てると気持ち悪くなりそうだな。グニャグニャしちゃって。

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